【開発記】マサオさがし

1.制作ゲームについて


第11回WOLF RPGエディターコンテストに参加していました、
共同制作をしたSOrowさんのシリーズキャラクター、
マサオくんを主役とした間違い探しミニゲームです。

シンプルな操作で3~10分程で遊べますので、
よかったらプレイしてみてください。

マサオさがし f:id:ashutaru1552:20190820222144p:plain

なお、共同制作者のSOrowさんも開発記を書かれています。
ご興味がある方はこちらも合わせてお読みください。

2.開発経緯


もともとはGW明けぐらいから
別のミニゲームをウディコン向けに作っていたんですが、
思っていたよりネタが大きく広がってしまいました。

きっちり作ると恐らくミニゲームに収まらなくなるけど、
ミニゲームレベルで出すとあまり面白くない……という葛藤があり、
このゲーム開発は凍結。

今年のウディコンはプレイヤーとして参加かなと思っていたところ、
SOrowさんから「こういうゲームを作りたい」という話が舞い込みました。
【1】マサオくんで間違い探し
【2】マサオくんで新桃太郎伝説にあったような福笑い

ただ、僕としては心配の種がありました。

3.心配の種


僕が心配に思っていたこと、それは、
マサオくんというキャラクター性がウディコンで受け入れてもらえるのか
ということ。

前回ウディコン参加時のトラウマもあり、
また辛辣なことを書かれるんじゃないかという不安がありました。

いやもちろんそんなコメントばかりだった訳じゃないですが、
見るに堪えないとか、RPGである必要性がないとか、
そういう言葉が豆腐メンタルに刺さりまして……。

もしキャラクター生みの親であるSOrowさんが傷つくような結果になるなら
マサオくんシリーズでは参加しない方がいいよなあ、と。

その懸念をお伝えした上で、SOrowさんの方が問題ないのであれば、
ということで制作を開始しました。

4.心配の結末


結果として、これは本当に杞憂に終わりましたね。

今回の投票コメントやいただいた感想を見ていると、
マサオくんというキャラクター性も含め楽しんでもらえたようで、
僕としてはホッとすると同時にとてもありがたいなと思いました。

これはマサオくんのキャラクター性の良さが
きちんとプレイヤーの方に伝えられたというのもあるでしょうし、
以前ウルフさんが第9回ウディコン作品の「AN EARTH」を例に話していた、
ターゲット層の絞り込みに成功したからかもしれないと考えています。

タイトルから紹介画像まで、
とにかくマサオくんというキャラクター性を前面に押し出したことで、
興味ない人が無理にプレイしないで済むように出来た結果かもしれない、
ということですね。

もちろん気持ちとしてはなるべく多くの人に遊んでもらいたいですが、
ここら辺はトレードオフかなと考えています。
うまくバランスを取っていきたいですね。

5.こんなところを頑張ったよ


1.マウスのクリック判定

選択肢はウディタのデフォ選択肢を採用しているので関係ないですが、
その他のマウス操作の判定はきちんとした処理を作りました。

内部的にはマウスダウン(クリックした状態)だけでなく、
マウスアップ(クリックを離した状態)も判定していて、
必要に応じて取得内容を変えられるのですが……。

結局両方取得しかほとんど使いませんでしたね(白目

押しっぱなしの対応等も入れてあるので、
操作性に不便を感じないようには出来たかなと思います。

2.難易度調整

初期段階では現verよりも難易度がやばい画像がありました。

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やばい奴ら

序盤から中盤までは初期からそんなに変更はないんですが、
やはり後半ですね。

レベルがあがった分だけ難しくなってなきゃいけないけど、
ちゃんと気づけるようにもなってなきゃいけないというのが
本当に難しかったです。

SOrowさんには基本となる難易度設計をお願いしつつ、
新しいバリエーション画像を追加してもらったり、
気付きやすくなるようパーツの変化を大きくしてもらったり……。

一方で、自分は各画像の難易度を数値化するために、
ライフ無限かつ特定の画像が必ず出現するデバッグ環境を用意し、
連続30回実施した時の発見率を測定したりしてました(目が死んだ

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ざっくり数値化したデータ

SOrowさんはただ順当に難易度があがるというのではなく、
「レベル〇の中ではこいつが難しかったな」と
各レベルの中にもばらつきを作りたいという思いがあり。

僕は僕で、時間切れで間違い画像がピックアップされた時に、
「あ、ここが違うじゃん。何で気づけなかったんだ、くそー」と
思えるように、理不尽だと感じないようにしたいという思いがあり。

ここら辺はかなり念入りに相談しながら調整しましたね。

3.レベルシンク

レベルシンクという表現が適切かどうかはわかりませんが、
開発側ではそう呼んでいた機能があります。

それは、
全レベルが出現するチャレンジモードにて、
10回毎の合計レベルが常に30になるようにする
という機能です。

単純に完全ランダムにしてしまうと、
乱数次第でレベル1連発とかレベル5連発もありえます。

ある程度同じ難易度で競い合うのでなければ
オンラインランキングも意味がなくなってしまうので、
公平性を実現するための機能として導入しました。

1~9までのレベル合計が必ず29になるようになっており、
10回目はボーナスとなるチャレンジ専用(レベル1換算)で、
合計として30になっているはずです。

まあそうはいっても、下記の2パターンを比べた場合、
恐らく後者の方が簡単だとは思います。
・レベル5×5 + レベル1×4
・レベル3×7 + レベル4×2

なのでレベル5の出現回数を固定にするかとか、
スコア式にして高レベル=高スコアにするかとか、
色々検討はしたのですが、
出現難易度にある程度ばらつきがあった方が面白いという話になり、
現在の仕様に落ち着きました。

4.不正対策

「突撃!ウルファール道場」での経験があったため、
オンラインランキングの公平性を保つためにも
不正対策はばっちりやろう!

ということで、PrintScreenやAltキー、F10の一時停止には
きっちり対策を仕込んでおいたのですが……。

ウインドウ移動は盲点だった……orz

ご報告いただいてすぐウディタの非アクティブ状態判定を導入し、
バージョン1.01へアップデートしたのですが……。

結果として、ウディタの非アクティブ判定では
問題を解決出来ませんでした。

ウインドウをクリックして即座に離すと
アクティブ状態0(非アクティブ)を検知出来るんですが、
ウインドウを長時間クリックしてから離すと
アクティブ状態1(アクティブ)になってしまい検知出来ないんですね。

他にもゲーム内時間と実時間のズレで検知出来ないかとか
色々試してはみたんですが、
最終的に画面外(上部)にカーソルを動かしたらアウト
という方法で決着となりました(バージョン1.02)。

操作性に窮屈さが多少出てしまうかもしれませんが、
他に良い方法が思いつかなかった……。

5.福笑いのアレンジ

「マサオくんで新桃太郎伝説にあったような福笑いを作りたい」けど
「このまんまやると、まんま新桃太郎伝説だからなあ」という悩みを
SOrowさんから聞き、一工夫入れようと考えました。

このゲームの肝は、
「記憶通りやったにもかかわらず、
 思ったようになってなくておかしな顔になってしまうのが面白い」
というもの。

この部分を外さなければ求めているゲーム性は失われないと考え、
パーツを射出するというアイディアに至りました。

角度さえ合えば決められた距離に必ず置ける分、
場所を覚える難易度は下がります。
その分、狙った角度で打ち出す難しさという
タイミングゲーの要素を持ち込んだ形ですね。

角度の算出処理を作るのはそこそこ大変でしたが、
ツイッターに色んな顔のマサオくん画像が投稿されていて、
とても嬉しかったです。

ちなみに100点を取るとタイトル画面にちょっとした変化があります。
100点は意外とシビアだったりしますが、
よかったらチャレンジしてみてください。

6.余談


1.お遊び要素

クレジットのマサオダルマは当初、
背景と同化していて動かない代物でした。

クレジット画像を作成していたSOrowさんがふと、
「カブを使ったマサオ君の頭部だるま落としも作れそうだなあ……」
と言っていたので、
SOrowさんを驚かせたろと思って勝手にこっそり追加しました。

福笑いももともとは、
間違い探しとは別アイディアとして提案されていたのだが、
おまけに入れたらちょうどいいんじゃないかと思い、
これまた勝手にこっそり追加しました。

データを渡す際には「クレジットにおまけ追加」とだけ伝えて
SOrowさんの驚く反応を楽しんでいたわけで、
いわば正真正銘お遊び要素でした。

結果的にプレイヤーの方々にも楽しんでもらえたので、
お互いを楽しませようとすると自然と良いものが出来ていくのが
共同制作の良いところかなと改めて思いました。

2.ミニゲームであるということ

以前ウディフェスに出した「突撃!ウルファール道場」も
オンラインランキング搭載の上、
熱いランキングバトルが繰り広げられたのですが……。

その時はトップ層が想定外の超人的ハイスコアを叩き出し、
ランカーレベルになると1回のプレイが30分以上になるなど、
意味の分からないことになっていました(白目)。

それはそれでもうめちゃくちゃありがたかったのですが、
1回のプレイが30分以上ってもはやミニゲームではないし、
気軽にランキングバトルにも参加しにくくなってしまうという
問題点にも気づかされた出来事でありました。

その反省を踏まえ、最近はミニゲームを作る場合、
必ずリミッターをつけるようにしています。

今回でいえば1正解毎に制限時間が短くなるというやつですね。
これにより、どんなに頑張っても1回のチャレンジプレイは
10分以内に収まっていることでしょう。

ミニゲームは手軽に遊べるのがよいところだと思うので、
きちんとミニゲームらしく楽しめること、
それも大事なことかなと考えています。

そうはいっても今回も上位陣は凄かったですけどね!
60超える人達の認識能力はすげえと思います……!

3.一ヶ所だけ……

今回はSOrowさんがシナリオも担当しているのですが、
自分も一ヶ所だけ文章を書きました。
分かる人には分かる! かもしれない?

7.総評


作っている最中に気づいたことですが、
マサオくんの顔が絶妙なバランスで成立しているため、
この間違い探しというゲーム性と非常に相性が良かったですね。

だんだん正しいマサオくんですら間違っているように思えてくるという、
謎のゲシュタルト崩壊現象はこのゲームの特徴だと思います(白目

システム担当としては、ミニゲームとはいえバグはひとつも報告されず、
作りたいと言ってくれたSOrowさんの要望を余すことなく叶えられたと思うので、
とても満足しています。

SOrowさんの方から提案がなければ作られていなかったゲームなので、
改めてSOrowさんに感謝ですね。いつもありがとうございます(´▽`*)

8.今後について


ヴァーミリオンの青空やエディの人間大砲、遺跡ラビッツなど、
今年のウディコンはアクションゲーが自分の好みに多く刺さったため、
アクション要素のあるゲームが作りたくなってきました。

もしかしたら来年のウディコンには
アクションゲーで出るかもしれません。

まあ予定はいつだって未定。
フリゲ制作は風の向くまま、気の向くまま。

絶対とは言い切れませんが、今の気分はそんな感じです。
もし楽しみにしてくれる人がいるならとても嬉しいですね。

それでは、これにて、マサオさがしの開発記は終わりです。
あとは1参加者として結果発表を楽しみたいと思います!

改めて、プレイしてくださった方々、
本当にありがとうございました!

【レビュー(舞台)】舞台版「魔術士オーフェン」という最高傑作

www.orphen-stage.com

友人に誘われて舞台版「魔術士オーフェン」を観てきました。

演劇を見るのはこれで二度目(一度目は天井桟敷レミング)。
しかも原作付きのものは見たことがないし、
多少近代的要素もあるとはいえハイファンタジー

原作付き作品という意味では、
直近にゴミ・ストーリーユア・ストーリーを見ていたのもあり、
どうなるかなあ、楽しめるかなあと不安に思いながら観に行ったのですが……。

え、圧倒的に面白いやん(混乱

もう一度言おうか。

圧倒的に面白いやん(確信

とにかく再現度が凄かった。原作愛に満ち溢れていた。
ストーリーは決して原作をぶち壊したりしなかったし、
キャラクターはまるで生き写しかと見紛う程に魂が込められていた。
それでいて舞台としての良さを存分に活かしてもいて、
隅から隅まで余すことなく楽しむことが出来ました……素晴らしかった……。

何もかもが素晴らしかったのですが、
その中でも印象深い点を挙げると以下の通りです。

  • 原作の再現度がとにかく素晴らしかった
  • キャラクター作りがあまりにも完璧すぎた
  • プロジェクトマッピングなどを利用した音と光の演出
  • 舞台ならではの構造を利用した心理表現

舞台の中央よりやや客席側にカーテンのような仕切りを下ろすことが出来、
要所要所でそこに映像を映し出すというプロジェクトマッピングを利用する手法
取り入れられていたのですが、これは素晴らしかったですね。

こってこてのファンタジー要素であるドラゴンとかどうすんだろうと思っていたのですが、
なるほど、今の時代だからこそこういう描き方が出来るんだ、と感心させられました。

だからといってこれが決して映像頼みという訳でもないんですよね。
仕切りが半透明で奥が見えるようになっており、
来ないでと叫ぶアザリーにドラゴンの映像が重なって見えるなど、
あくまで主体を演劇に残したまま映像を利用するという手腕はお見事。

特に印象深かったのは冒頭、オーフェンが目覚めるなり魔術を放つシーン。
自分で壊した部屋を、自分でまた魔術を使って直すところで、
割れた鏡が元に戻るのを見た時にはもうこの舞台にのめり込んでましたね。

また、正直公式ホームページを見た時にはコスプレ感半端ねえと思っていたキャラも、
動き出すとあまりにもそのキャラクターらしさに溢れていてびっくりしました。
まるで違和感がない。それどころか、各キャラの良さを限界まで引き出してくれている。
だからどのキャラクターも好きになれる。
色んな感情に自然と寄り添えることで、物語がどんどん立体的になっていく。
役者という存在の力に圧倒されました。すげえという他ないです。

プレオーフェンのストーリーを混ぜ込んできたのも上手かったですね。
原作一巻の時点ではそんなに印象的でないキャラにも焦点があたることにより、
現在と過去、親愛と孤独の対比が残酷にも鮮やかに映りました。
だからこそ、あたしも大人になるというレティシャの捨て台詞や
ボロボロになったコミクロン(この時の役者さんの演技マジで凄かった)、
それでも選んだアザリーに対する「俺を失望させないでくれッ!」という
オーフェンの悲鳴に似た言葉がとても重く深く心に刺さりました。

そしてやはり何よりも素晴らしかったのは、舞台ならではの良さがあったこと。
「これならアニメでいい」「これなら小説でいい」そんな思いには一切ならなかった。

かつてはどうであったかはわからないけれど、
今の時代、媒体はただの選択に過ぎないと自分は考えています。
小説だろうとアニメだろうと実写だろうと舞台だろうと、
そこに優劣なんてものは一切なく、
ただその媒体としての武器を存分に活用した作品が優れた作品だろうと。

仕切り越しにアザリーとチャイルドマンが背中合わせで立つのも、
オーフェンとキリランシェロが向き合う対比的な構造も、
空間における位置という舞台全体を活用した演出も、
役者の声の張り、息遣い、足音、そして客席との一体感も。

思い出すだけでワクワクしてくる。
劇場に足を運びたくなる、それってこういう感情なんだ、としみじみ感じました。

原作小説の良さを再認識することが出来、
舞台の面白さも圧倒的な熱量で教えてくれて、
そしてひとつの作品として見てもとんでもなく面白い。

まさに最高傑作。

素晴らしい作品をありがとうございました。
11月公演もある?ようなので、是非見に行きたいですねヽ( ´ー`)ノ

【レビュー(映画)】ドラゴンクエスト ユア・ストーリー(ネタバレあり)

<注意>
この記事は映画「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」の
がっつりネタバレあり感想となっています。
どうしてもネタバレは見たくないという方はお戻りください。

ただし、もし映画を見るかどうか迷われているようであれば、
自分としては「絶対に見に行かない方がいい」と断言します。

その理由について記載した感想にもなるので、
気にならない方には参考にしていただければとも思います。

読んでみようかな、と思われる方だけスクロールください。



僕が映画を見終えた時に、最初に抱いた感想は、

「人は同じ過ちを繰り返す……まったく……!」

ということでした。

先にお伝えしておくと、実はこの映画、
全体のクオリティ自体はわりとよい方です。

まあ、あの長大な物語を二時間に収める訳ですから、
原作通りとは絶対にいきません。

その中でどのエピソードをメインとするかの取捨選択は、
わりとうまく出来ていた方なのではないかと思います。

ビアンカビアンカというよりただの有村架純であることとか、
リュカ(主人公)が人間としてわりと屑であることとか、
色々ツッコミどころはかなり多かったですけど、
それでもまあ父の死や結婚・出産、そして石化による年月経過と、
ドラクエ5の主要なイベントはうまく押さえられていたと思います。

家族がまた再会してゲマとの決戦に挑んだ時、
「まあ映像も綺麗だし、そこそこは楽しめたのかなあ」などと
ぼんやりと思っていました。

ミルドラース(?)が出てくるまでは……。

ゲマを倒し魔界の門を閉じてハッピーエンドかなと思われた時、
突如として世界は停滞し、リュカ以外は動かなくなります。

映画の公式サイトでミルドラース役の井浦新さんがコメントされていたので、
ミルドラースが出ること自体は知っていた自分は、
「いよいよミルドラース登場か。もう時間ねえけど、どうすんだろ」と
それがただの演出だと思い込んでいました。

しかし登場したミルドラースは、まったく面影のない、
謎のぬるっとした仮面っぽいキャラクターとして出現したのです。

理解が追い付かないままスクリーンを見守っていると、
ミルドラース(?)は突然意味不明なことを言いだします。

「私はウイルスプログラム。ここは作られた世界……」

この時点で嫌な予感しかしません。

そしてその予感を確信に変えるかのように、
主人公が実はかつて名作と謳われたドラゴンクエスト5
リメイクVRアトラクションを体験していた、
現実に暮らす普通の成人男性であることが明かされます。

空想の世界に浸っている主人公に対して、
ミルドラースは何故か説教を垂れます。

「いい歳こいて何ゲームに熱くなっちゃってんのwww大人になれよwww
 あ、僕を作った人はこういう空想の世界が大っ嫌いらしいんで
 この世界壊しちゃいますねwwwww」(意訳)

この時の劇場の冷めた空気の一体感は凄かったです。

どうやら現実世界の記憶をキャンセルされていた(は?)主人公の前に、
今度は謎のワクチンプログラムが出現します(はい?)。
そして意味もなく伝説の剣のような形状に変化し(何で?)、
主人公にウイルスを撃破してくれと頼みます(いや主人公いらんやろ)。

「偽りなんかじゃない。ここで起きたこと、冒険したこと、
 それはすべて僕にとって現実なんだ!(キリッ」

主人公は謎の剣型ワクチンプログラムを手に、
謎の説教ウイルス、ミルドラース(笑)を撃破し、
空想の世界を救いました。めでたしめでたし☆

……。

…。

「人は同じ過ちを繰り返す……まったく……!」

スクウェア・エニックススターオーシャン3の過ちを忘れたの?
また飛び方を忘れた小さな鳥になっちゃったの?

いや、スターオーシャン3はまだいいよ。
スターオーシャン3はあくまで創造物達が主人公で、
創造者の手から離反するという物語なのだから、
1,2のストーリーをすべて台無しにしてしまった罪は大きいけど、
主人公達が足掻く姿には最後まできちんと共感できる。
1,2をまともにプレイしてなかった自分としては楽しめた作品だ。

でも本作の主人公はそうじゃない。現実側の人間。
ミルドラース撃破後にヘンリーや家族と平和を喜び合っても、
「いやそれゲームの世界なんでしょ」
という冷え切った感想しか湧いてこない。

ハイクオリティの映像美とうまくまとめたシナリオで頑張っていたのに、
何故か残り10分ですべてを台無しにするという大暴挙

たぶんなんだけど、監督の主張は恐らくミルドラースなんだよね。
空想の世界にいい歳こいて浸ってんじゃねえよ、っていう。

「大人になれよ」(これは本当に本編中の台詞

それを否定する主人公には全く説得力ないんだもんなあ。

現実と空想を区別出来ていない人達を批判したかったのかもしれないけど、
逆に現実と空想をきちんと区別できるからこそ、
心の底から空想の世界や物語を楽しむことができるのでは、とも思う。

ゲームだけじゃなく、アニメもそうだし小説もそうだけれど、
ありとあらゆる空想の物語に対して
「現実と空想を区別出来ていない」とかいう人達は僕からすれば
「物語を体験して楽しむ能力のない人」でしかない。

そういう人に思い出を思いっきり踏み躙られるという、
今まで見てきた映画の中で最低の映画でしたね。
まだドラゴンボールエボリューションの方がマシなのでは、と思えるレベル。

これがまだ原作なしの映画だったらよかったのに、
何でドラクエでやっちゃうかなあ。

友人を誘って見に行った映画だったのですが、
1800円と二時間を奪ってごめんなさい。

ていうか、思い出を汚してごめんなさい……。

そういう気持ちになった映画でした。
ある意味すごい映画です。真似できないなあ、こんなことは。

【思い出語り】ゲーム「幻想水滸外伝」

幻想水滸外伝 Vol.1 ハルモニアの剣士 PS one Books

幻想水滸外伝 Vol.1 ハルモニアの剣士 PS one Books

幻想水滸伝という作品ももはや過去の作品となりつつあるが、
それでもこのシリーズを知っている人は多いだろう。

だが、この幻想水滸外伝となるとどうだろうか?

Ⅲをプレイしたことがある人なら「ナッシュ」は知っているだろうけど、
恐らく外伝をプレイしたことがある人はかなり少ないのではないだろうか。

「ギャルゲ―」「!が多すぎ」等の批判を以前目にしたことがあるが、
自分にとってはとても好きな作品のひとつだ。

主人公「ナッシュ・ラトキエ」は世界に27しか存在しない
真なる紋章の調査を行っているハルモニア神聖国の諜報員。

彼は貴族階級の出(髪が金髪であることがその証拠)でありながら
家を捨てていたり某所で火薬の扱いを身に着けたり傭兵になったり、
腰に帯びた剣も含めて色々と訳ありなキャラクター。

それなりに酸いも甘いも噛み分けているが、
軽口を叩いてやり過ごすだけの前向きさも持ち合わせており、
知略を用いて逆転を演出する能力もある。

だが、真なる紋章は宿していない。
そこがいい。

端的に言ってしまえば「ナッシュ・ラトキエ」は
シリーズナンバリングタイトル作品の主人公と異なり、
歴史を動かすような力を持つ存在ではないのである。
(※トーマスを除く。彼はシリーズでもかなり特異なキャラなので)

幻想水滸伝Ⅱの様々な場面に立ち会いながらも、
ナッシュの力では歴史を変えることは叶わない。

でも、だからこそ彼は語られなかった歴史の証言者なのだ。
そして彼の個人的な歴史も、本来は語られることのないものだろう。

しかしハルモニア神聖国という謎に満ちた国の一面を描いた、
彼と彼の家族、あるいは彼の家族になるかもしれなかった男との物語は
幻想水滸伝という世界をより魅力的にしてくれた。

あとオープニングが無駄に気合が入っている。
このオープニングだけでも幻想水滸伝ファンは見る価値があると思う。

もはやシリーズナンバリングタイトルが出ることはなさそうだが、
魅力溢れる世界の1ピースを埋めるこの幻想水滸外伝、
ご興味があれば是非プレイされたし。

【ウディタ】初心者向けテクニック4(動的選択肢作成)

1.やってしまいがちな選択肢の作り方


例えば、難易度選択の選択肢を作る際、
クリアした難易度によって選べる難易度が増えるとします。

【例】

  • クリアした難易度が0の場合(未クリア)
    • レべル1
  • クリアした難易度が1の場合(レベル1クリア)
    • レべル2
    • レべル1
  • クリアした難易度が2の場合(レベル2クリア)
    • レべル3
    • レべル2
    • レべル1

クリア済の難易度が通常変数に格納されているとします。
やってしまいがちなのは、クリア済の難易度による条件分岐で
それぞれの選択肢を表示するやり方(図1-1)です。

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図1-1

このやり方をしてしまうと、
クリアした難易度の数だけ条件分岐が増えて大変です。

また、もし選択肢の中に直接処理を記述していた場合、
追加の処理が発生した場合にすべての条件分岐に追加しなければならない
というデメリット(図1-2)もあります。

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図1-2

2.ウディタの選択肢仕様(空の文字列)


ウディタの選択肢には特殊な仕様があります。
それは空の文字列を設定した場合、その選択肢が表示されなくなる
というものです。

これはすべての選択肢に対して有効な仕様なので、
選択肢1,2は空の文字列で選択肢3だけ文字が入っていた場合、
選択肢3だけ表示されるようになります(図2-1, 2-2)。

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図2-1

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図2-2

この仕様を利用することで、
条件分岐を使わずにすっきりした選択肢を作ることができます。

3.動的選択肢作成


空の文字列は選択肢に表示されないということは、
必要ない時は選択肢の文字列を空っぽにしておくことで
表示しないようにすることができるということです。

例えば最初は図2-1のように選択肢1,2を空っぽにしておいて、
レベル1だけ表示されるようにしておきます。

その上でレベル1がクリアされたら、
選択肢2に「レベル2」という文字列を設定してあげることで、
動的に選択肢を増やしていくことができるわけです(図3-1, 3-2)。

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図3-1

f:id:ashutaru1552:20190707165138p:plain
図3-2

この方法を利用すると、図3-1のように、
ひとつの選択肢だけで処理を記述できるようになり、
コモンがすっきりして管理しやすくなります。

4.CDBを利用した管理方法


コモンで扱える文字列変数は最大5つまでなので、
コモンの文字列変数で選択肢を増やすのはあまり得策ではありません。
そこで、CDB(可変データベース)を利用します。

選択肢に、CDBの値を表示する特殊文字(※)を設定します。
※\cself[タイプ番号:データ番号:項目番号]

【例】

  • 選択肢1
    • \cself[20:0:0]
  • 選択肢2
    • \cself[20:0:1]
  • 選択肢3
    • \cself[20:0:2]

そしてCDBに選択肢用のデータを作成し、
必要に応じて選択肢を追加してあげることで、
同様の結果が得られます(図4-1)。

f:id:ashutaru1552:20190707171609j:plain
図4-1

項目「選択肢2」に「レベル2」という文字を
レベル1クリア時などに設定してあげれば、
動的な選択肢の完成です。

CDBの値はセーブファイル毎に保存されるため、
セーブ処理が実行されれば、
常に最新の状態の選択肢が表示されるようになります。

選択肢のパターンをコモン側で管理したり、
実行するコモン番号もDB側で管理したりすると、
より便利なコモンが作れそうですね。