【感想(映画)】22年目の告白-私が殺人犯です-
面白かったです。若干ツッコミどころはあるものの、ストーリーがよく出来ているし、こういうことが実際に起こりうるかもしれない、ありえないけどありえるかもしれないと思わせる、そのギリギリのドラマ性に結構惹き込まれました。いい役者さんも揃ってます。
特にこの役に藤原竜也をチョイスするのは、にくいことしますねえ、とニヤニヤしたくなる。そりゃハマり役です。
内容の性質上あまり多くは語れませんが、興味はあったけど観るかどうか迷っている人には是非にとオススメしたい作品ですね。
【感想(本)】文系でもよくわかる 世界の仕組みを物理学で知る
文系でもよくわかるという表現が抽象的で、いい意味でなのか悪い意味でなのかにもよるのですが、直感でわかるレベルに噛み砕かれているかと言われればノーです。専門用語を知らなくても理解出来るかと言われればイエスです。説明されている事象を考えて理解する時間は必ず発生する内容だと思います。でも面白いです。
メールはどうして届くのか、とか、カミオカンデは何を観測する目的で作られたの、とか、どうして雲は落ちないの、とか、前半は取り留めのない雑学的な話が続くので少し退屈な面もありますが、第四章の光の話あたりから、過去の話が次の話の布石にもなっていてぐっと面白くなってきます。
光の正体がわかり、原子の正体がわかり、素粒子の正体がわかり、そして量子に至る。
それはニュートンやアインシュタイン、ファインマンといった天才物理学者達の軌跡を辿るということでもあるんですね。
万有引力、特殊相対性理論と一般相対性理論、量子論といった「聞いたことはあるけど、中身まではちゃんとわかっていない」ものを知るための入り口としてはとても良い本だと思います。
ビルの1階に置いた時計は、屋上に置いた時計よりもごくごくわずかにゆっくり進む。
え、何で? と気になる方にオススメの一冊です。
自分は、やはりというべきか、創作ではよくネタにされるシュレーディンガーの猫も含め量子論の話が一番面白かったです。
あとはブラックホールとかホワイトホールとかワームホールとか、やっぱSFはロマンなんだよ! って感じがしますね。
【感想(本)】PIXAR 〈ピクサー〉 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話
サブタイトルから経営について書かれたビジネス書を想像される方もいるかもしれませんが、そういう側面はあまりありません。
悪い噂も多々聞く天才スティーブ・ジョブズとの出会い、ピクサーが持っていた魅力的な魔法と、そしてピクサーが何ひとつ持っていなかった経営的将来性。これらを前にして、いかにしてピクサーがトイ・ストーリーという作品の発表に至ったか、そしてそれ以降の作品がなぜヒットし続けられているのか。
もともと手にしていた地位を捨て、まだ小さな会社だったピクサーの最高財務責任者となった著者が語る、ノンフィクション物語という印象の作品です。
メインとなるのはトイ・ストーリー制作初期からディズニーによる買収までの期間。
構成や語り口、そしてそれを伝える翻訳が非常に素晴らしく、ひとつの物語としてぐいぐい読まされました。
特に、著者であるローレンス・レビーさんの経歴がこの物語を奥深くしてくれたように思います。
というのも彼は法律・財務のエキスパートとしてピクサーに招かれた訳ですが、エンターテイメント産業における経験はゼロだったんですね。
だから、ピクサーという魔法をどうやって商売として成り立たせられるのか、それを試行錯誤していく過程にはそれ程専門色がなく、同じく何の知識もない自分が自然と深く感情移入出来る内容になっていたと思います。
自分も子供の頃トイ・ストーリーは夢中で見ていたしビデオも持っていたので、世代というか、作品が大成功を収めるシーンでは感慨深いものがありましたね。同時に、アニメーション映画を専門とする会社の経営というものがいかに難しいかというのも痛感しました。それでもピクサーが成功出来た理由は、本作を読めば分かることでしょう。
他にも、下記のような観点で面白さを感じられる内容だったので、どれかひとつでも興味を持てる人にはオススメしたい一冊です。
- とても人間味溢れるスティーブ・ジョブズ像
- ディズニーの契約内容のえげつなさ
- ピクサーの特殊な制作方針
- クレジットの優しい秘密
ちなみにKindke Unlimitedならただいま無料です(Kindke Unlimited自体は月額有料だけど!)。
【映画感想(ネタバレあり)】コードギアス 復活のルルーシュ
観ました。
以下、ネタバレ感想。
なんというか、個人的には悪い意味で思っていた作品とは違う作品でした。
復活のルルーシュと副題につけている訳だから、ルルーシュが復活しないとファンは納得しないことでしょう。だからルルーシュが復活するのは事実上確定、それはもう見る前から分かっていると言われれば確かにそう。
とはいえ、「ルルーシュは復活するの? しないの? どっちなの?」という観点で作品を引っ張るのかなあと思ってたんですね。
だからまあ、ルルーシュが出てくるのはせいぜい後半30分ぐらいで、エピローグに続編匂わせて終わる感じかなあと。
でなければわざわざ死んだはずのルルーシュというキャラを引っ張り出してくる意味もないので、次への布石としての作品なのだろうと。
ただ、冒頭いきなりルルーシュ出てくるんですよね。
んで、どこそこへ行ってこれこれしかしかすれば本来の意識を取り戻して復活出来そうだ、と。
つまり自分がこの映画の作品の目玉だと思っていたポイントは、冒頭でいきなりほぼ確定してしまったんですね。かといって代わりになる目玉があるかというとそういう訳でもなく。
だからその後は基本消化試合で、特に盛り上がりも驚きもないまま終わってしまったなあという印象でした。
周りも自分達で考えることを放棄して全部ルルーシュ任せで、何というか、ルルーシュに対して不自然に優しすぎる世界っていう感じがしました。
彼の贖罪がテレビ版最後の死であるならば、やはりそれが偽りであったならもっと糾弾されるべきなのではないかな、とも思います。
もちろんその中でCCやカレン、シャーリー達が生存を喜ぶのなら、それはルルーシュにとっても確かな救いになるのだろうとは思うのですが。
よかった点としては、シリーズキャラオールスターとでもいうべき登場キャラ数と、各キャラのその後をあちこちで垣間見ることが出来たこと。
これはやはり続編がなければ見ることのできないものですから、ファンサービスとして十分なものがありました。
ただまあ、総じてテレビシリーズの終わり方の方が魅力的に感じられたので、復活して嬉しかったかと問われると難しいところ。
スパロボでいうところのifルートぐらいの位置づけが自分としてはしっくりくる、そんな作品でした。
あけましておめでとうございます
2020年になりましたね。
去年から始めたこのブログですが、個人的には色々試してました。
色々試した結果、もっと気楽にやる方が自分には合っているなと思いました。
もちろん開発記とか新作の宣伝とかは色んな人に見てもらいたいのでやりたいように努力すればよろしいって話なんですが、ただただ自分の中にあるものを吐き出したいだけのこともあるので、そういうことも出来る場所にしておきたいなと。そうすると内容がごちゃごちゃして見にくくなったりもするとは思うんですが、まあもうそういうことを考えるのも何か面倒臭いなあと。
なのでまあもっと気軽に、そしてかなり私的な、たぶん独り言のような記事が増えるかと思いますが、本年もよろしくお願いします。