2020年09月感想まとめ

ドラマ

半沢直樹(新シリーズ)全話(原作:池井戸潤、脚本:丑尾健太郎
 満を持しての新シリーズですね。見逃し放送で一気見して最終話に臨みました。
 相変わらずのジェットコースターエンターテイメントで、抜群に面白い。
 いつものメンツも出てくると嬉しい。これはシリーズならではの喜びですよね。
 やっぱり2013年版に比べると新鮮さはないですが、
 それでも飽きさせないストーリー構成、素晴らしい配役、
 そして圧倒的な痛快さ、2013年版を逆手に取った演出等、
 文句なしに万人に薦められるエンターテイメントでした。お見事!
 まだ円盤はないので原作小説貼っときやす。

アニメ

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか全13話
(原作:大森藤ノ、制作:J.C.STAFF
 随分と前に知人に薦められていたことを唐突に思い出して視聴。
 主人公は駆け出し冒険者なので見せ場をどう作るのかなと思っていたのですが、
 例えば装備が新しくなることのワクワクやミノタウロスと必死に戦うシーン、
 レベルアップやスキル習得に一喜一憂する姿など、
 RPG的な喜びがレアスキル「リアリス・フレーゼ」による
 急成長の中に色々詰まっていて結構面白かったです。
 (最終話は結構唐突な展開だったけど)
 まあ持ってる能力はかなりチートなんだけど、
 必ず苦戦するチートというか、サイヤ人的能力というか、
 そういう設定的な上手さが光る作品でしたね。
 あとなんだかんだ神様が可愛い。

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅡ全12話
(原作:大森藤ノ、制作:J.C.STAFF
 続きでござる。
 OP見ていてふと思ったのだが、どことなくサモンナイト的空気感があるかも。
 お人よしの主人公と、その主人公に惹かれた仲間が次々と集う感じがね。
 しかしⅠと違ってダンジョン探索はほとんど話に関わりがなく、
 もっぱら神様同士もといファミリア同士の抗争に終始しており、
 終わり方も正直惹きには欠ける感じだったので、
 そういう意味では冒険者らしいエピソードがメインだったⅠの方が
 個人的には面白かったかなあという印象でした。

マンガ

進撃の巨人32巻(作者:諫山創
 アニメがFinalSeasonらしいですが、もう終わるってことなのか?
 確かに終わりそうな流れではあるが……。
 エレンの真意が分かる前巻までの流れは面白かったが、
 今回の巻はちょっと勢いが停滞しちゃってる感があるかも。
 でもここまできたからには最後まで見届けたいですね。

僕のヒーローアカデミア28巻(作者:堀越耕平
 うーん、圧倒的絶望感……。
 シャーマンキングのハオ様を思い出すぜ(世代がバレる
 主人公が大きすぎる能力を扱えない=まだ強化の余地を残しているので、
 こっからどう立ち向かっていくか、次巻も楽しみですね。

ゴールデンカムイ23巻(作者:野田サトル
 登場人物が増え過ぎたかな、ストーリーの進みがちと遅くなってるかも。
 でもいいところで終わっちゃったしやっぱ続きが気になるなあ。
 面白いんだけど悲しいのは、この作品は魅力的なキャラがいっぱいいるけど、
 思いがけないタイミングであっさり死んでいくこともままあるということ。
 でもだからこそ面白いってことでもあって……ジレンマ!

・ブルーピリオド1~8巻(作者:山口つばさ)
 めちゃくちゃおもすれ~~~!!!!!
 ひょんなきっかけから高校三年間近になって美術の道を志すと決めた少年と、
 芸大受験等の過程で彼が出会うたくさんの人々を描いた群像劇なんですが、
 美術というものをある程度技術的に解説してもらえるのも面白いし、
 どのキャラクターもとても魅力的(お気に入りはユカちゃん)。
 何より創作で生きることを一度でも本気で志したことのある者なら
 多くの人が経験するであろう、歓喜・苦悩・挫折・焦燥感に満ち溢れた物語には
 強烈に感情を揺り動かされるものがありますね。オススメ!

本(小説)

・四畳半タイムマシンブルース(作者:森見登美彦
 四畳半神話大系の続編的扱いの長編小説。
 最後まで読んだら別の名前で原案の記載もあったので、
 アイディアはその人がやって書いたのはもりみーってことなんだろうか。
 正直四畳半神話大系の続編を書く必要はあまり感じなかったので、
 そう言われれば納得出来る気もする。
 時間旅行による弊害を軸にしたストーリー展開は面白かったが、
 やはり太陽の塔四畳半神話大系の頃の突き抜け方はなくて、
 よくも悪くも昔程バカバカしくなかったのがちょっと寂しくもあった。
 まあただの思い出補正に過ぎないのかもしれないけど……。

本(小説以外)

・独習Git(作者:Rick Umali、訳者:吉川邦夫
 いい加減ちゃんと覚えるか、と思って読んでみました。
 海外の翻訳物なので、どうしても文章がすっと入りにくいところはあるが、
 だいたい一章につき一時間で読めるように
 意図的に区切られている点は非常にありがたかった。
 TeamFoundationServerだとどうしてもサーバーが必要になるので、
 今後の共同制作ではGit(とGitHub)をうまく活用していきたいところである。

独習Git

独習Git

2020年08月感想まとめ

ドラマ

・アンナチュラル第一話(脚本:野木亜紀子、主演:石原さとみ
 ドラマ自体は放送当時に見ていたのですが、
 評判を聞いて見始めた頃には第一話の録画が消されていて見れなかったので、
 改めて第一話だけ見ました。
 やっぱおもすれ~~~~!
 自分が見てきた中でもトップクラスに面白いドラマですね。円盤買おうかしら。
 登場人物も好きな役者さんばかりだし、中堂さんいいキャラ過ぎるし。
 しかも改めて見ると最終話の伏線仕込んであるやん、すげえな!
 もし続きをやるようなことがあれば、是非見てみたいものです。

アンナチュラル Blu-ray BOX

アンナチュラル Blu-ray BOX

  • 発売日: 2018/07/11
  • メディア: Blu-ray

アニメ

Fate/Zero全話(原作:TYPE-MOON虚淵玄、制作:ufotable
 だいぶ今更ですがFate/Zeroを見ました。Fateの前日談ですね。
 やっぱり聖杯戦争と英霊という構造そのものが非常に面白いのですが、
 そこに個性溢れるキャラクターが絡み合ってまさに真のエンタメって感じですね。
 士郎と切嗣、同じものを夢見た者の表と裏という感じで、
 それぞれが辿り着いた風景の違いが本当に面白かったです。
 個人的にはウェイバーが物語の展開にいい塩梅をもたらしていて、
 好きなキャラでした。やっぱヘタレ浪川は最高だな!(ォィ

Fate/Zero Blu-ray Disc Box Standard Edition

Fate/Zero Blu-ray Disc Box Standard Edition

  • 発売日: 2017/09/20
  • メディア: Blu-ray

幼女戦記全話(原作:カルロ・ゼン、制作:NUT)
 友人に薦められたので一気に見てみました。
 恐らく自分の好みの作品ではないので没頭するような感じはなかったですが、
 キャラクター性や構成力、知識や物語展開など、
 売れる作品としてのエンタメパワーを強く感じましたね。
 なんだかんだ最後まで飽きずに見られました。
 特に後半の盛り上がりはよかったです。

映画

・劇場版幼女戦記(原作:カルロ・ゼン、制作:NUT)
 主人公や世界観に対する説明はなかったので、
 構成的にはテレビアニメの完全なる続きですね。劇場版単品では見れないです。
 テレビアニメで残しておいた関係性を中心に描かれており、
 さすが劇場版というべきか、後半のバトルシーンは素晴らしかったです。
 まあ原作が完結していないのもあり、アニメも映画も続けられるように作っているので、
 「終わったなあ」みたいな満足感はないですが、
 ひとつのエンタメとしてきっちり仕上がっている作品でした。

劇場版 幼女戦記

劇場版 幼女戦記

  • メディア: Prime Video

・フォードvsフェラーリ
(監督:ジェームズ・マンゴールド、主演:マット・デイモンクリスチャン・ベール
 ル・マン24時間レースというレーシングカーの世界三大レースのひとつを舞台とした、
 フォード社vsフェラーリという歴史的実話を基にした映画。
 飛び抜けて何かがすごいという訳ではないが、非常に安定した面白さのある作品であり、
 多くの人に「面白かったよ」と薦められるエンタメ映画になっている。
 といっても思春期の子供達に見せた場合、
 「大人って……」と人間不信になる可能性もあるので、
 薄汚い大人達と熱意溢れる男達の共演を楽しめる方にこそオススメかも。

フォードvsフェラーリ (字幕版)

フォードvsフェラーリ (字幕版)

  • 発売日: 2020/03/06
  • メディア: Prime Video

マンガ

・ますたーあっぷ!1巻(原作:仁藤砂雨、作画:湧井想太)
 原作者の体験に基づくブラックゲーム制作会社の4コマ漫画。
 まあよくある可愛い女性キャラのオンパレードでマイルドに包み込む手法なので、
 社畜ちゃんのゲーム制作会社版といったところ。
 とはいえこの手のブラック話は、今はもう世に散々出回っているので、
 全体的に既視感がすごいというのが難点かもしれない。

西荻窪ランスルー全4巻(作者:ゆき林檎
 アニメ制作会社を舞台にした少女漫画。
 アニメ制作会社の過酷さアピールを売りにしている訳ではなく、
 少女漫画特有の人間模様や恋愛関係をアニメ制作会社舞台にやってみた、
 といった内容の作品なので、アニメ要素は後半になると基本ただの舞台装置と化す。
 久しぶりに少女漫画的テイストを味わったので懐かしかったけど、
 わりと唐突かつあまりにも無難過ぎる終わりだったのがちょっと消化不良感。

・東京トイボクシーズ2巻(作者:うめ)
 面白いには面白い。が……。
 やっぱり格闘ゲームの試合を漫画で描くのは非常に難しそうだ。
 特に本作はオリジナルの格闘ゲームであるため、余計に頭に入りにくい。
 権利関係で一回やらかしちゃったとはいえ、そういう意味では
 ハイスコアガールみたいに実在のゲームを扱えると少しは楽なんだけど、
 なかなかそれは難しいよねえ。

ゲーム

ドラゴンボールファイターズ(開発:アークシステムワークス
 キャラゲーだしなーと思って手を出してこなかったんですが、
 友人に誘われて購入。これがまたくっそ面白かった!
 システム要素自体は恐らくブレイブルーやギルティより多いんですが、
 とにかく連打でコンボできるしコマンドは簡単だし、
 購入していきなりわちゃわちゃそれなりに戦えるのがとてもいい。
 原作再現もめちゃくちゃ手が込んでいて、
 興味あるんだけどどうしようか迷ってる人には是非オススメしたい。

機動戦士ガンダム EXTREME VS. マキシブーストON(開発:バンダイナムコゲームス
 もはや家庭用が出ることはないと噂されていたマキブが何故か今更発売。
 バーサスという、キャラゲーにも関わらず参戦機体をケチった家庭用最新作以降、
 随分と長いこと待たされたが、ようやく充実したラインナップで遊べるのが嬉しい。
 FPSを除く協力プレイゲーって意外とメジャータイトル少ないので、
 やっぱりこのゲームは友達とわいわい遊べてとても楽しいですね。

本(小説)

・他人の顔(作者:安倍公房)
 安倍公房の本を読むのはこれで2回目だが、長編は初めてかもしれない。
 薬品による事故により顔を失った男が他人の顔で象った仮面を作り、
 自らと他者との繋がりを取り戻そうとする話なのだが、
 とかくその鋭い洞察力には文章量的にも圧倒されるだろう。
 顔というものが他者との関係性の通路だなどと考えたことは一度もないが、
 男の境遇にのめり込んでいくと、ある種の倒錯のようにさえ感じられた理論が、
 いかにも真実めいて見えてくるものだから、
 自分の中にあった正しさを少しずつ失っていくような、そんな気持ちになりました。
 あとこの人の描く女の人は随分と体温のあるなまめかしさがあって結構エロい。

他人の顔 (新潮文庫)

他人の顔 (新潮文庫)

本(小説以外)

・バッタを倒しにアフリカへ(作者:前野ウルド浩太郎)
 おもしれ~~~~~!!!
 前々から気になってはいたのですが、こんなに面白いとは。
 まさに事実は小説より奇なりというべきか。
 的確かつ軽快な語り口と未体験ノンフィクションが
 泣ける笑える茫然とするそして格好いいと、もはや非の打ちどころがない。
 オススメです。騙されたと思ってぜひ!

・アウトルック最速仕事術 年間100時間の時短を実現した32のテクニック(作者:森新)
 職場でお借りした一冊。
 正直誇大広告というか、劇的な変化のあるテクニックは少ない。
 調べればわかるショートカット説明が大半を占めているため、
 自分で購入して読んでいたら値段に対して割に合わないなあと思ったかも。
 ただ、部分的には「ほへーん」と思えた機能紹介もあったので、
 役に立たないとまでは言えないところがまた微妙なところ。
 PCに不慣れで一日の大半をoutlookに費やしてる自覚のある人なら
 読んでみてもいいかもしれない。

アウトルック最速仕事術

アウトルック最速仕事術

2020年07月感想まとめ

映画

・記憶にございません!(監督:三谷幸喜、主演:中井貴一
 発想は面白いんだけど、映画枠の中でいい話にまとめようとし過ぎた感。
 もっとそのシチュエーションでしか発生しない突飛さが欲しかった。

記憶にございません!

記憶にございません!

  • メディア: Prime Video

ラヂオの時間(監督:三谷幸喜
 やっぱおもしれ~~~~~!
 記憶にございませんはあれだったけど、こういうのとか、
 真田丸とか見ちゃうとやっぱ三谷幸喜作品に期待しちゃうのよねえ。
 久しぶりに見たけど人間の悲哀交々、大人の涙・喜び諸々。
 本当にいい映画だ。

ラヂオの時間

ラヂオの時間

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video

ザ・ファブル(監督:江口カン、主演:岡田准一
 岡田君主演のファブル実写版。
 映画枠に収めるために色々端折っているが故に、
 見た目上は原作再現しているシーンや台詞でも、
 原作より随分説得力に欠けるなあと思える場面が多い。
 登場人物も皆三下レベルに頭が悪くなっているが、
 アクションシーンはわりと見応えがあって楽しめた。
 原作ファンは不満が残るが、原作知らない人ならそこそこは楽しめるかも。

ザ・ファブル

ザ・ファブル

  • 発売日: 2019/12/25
  • メディア: Prime Video

・いなくなれ、群青(監督:柳明菜、主演:横浜流星
 河野裕原作小説の実写映画版。
 主に一巻をベースに若干二巻の話を混ぜ込んで作られており、
 大地という少年が一切出ない代わりに、
 二巻の女の子がその役割の一部を担うような構成になっている。
 例えばトクメ先生が仮面をつけていないなど、
 本来あるべき「いなくなれ、群青」から考えれば
 そうあってはいけない変更が為されているなど、
 原作ファンとしては当然不満はあちこちに残る。
 ただ、映画の作り手側から考えれば、
 当然尺の都合などもあって原作のすべてを入れることは出来ない。
 であれば、語れない意味深なキャラを出すより平凡な脇役にしてしまう方が
 映画で見せたい話の本筋に集中してもらえるようになる、
 という意図は理解出来るのでそこら辺はやむを得ないことだと思う。
 そういう意味では、原作の空気感はかなり頑張って表現されており、
 自分が当初想像していたよりはずっときちんと「いなくなれ、群青」ではあった。
 ただ1点、致命的な不満として残るのは、真辺がピアノを弾けてしまったこと。
 真辺由宇というキャラクターは、
 誰のことも救う手立てがないのに救おうと奔走するキャラクターのはずだ。
 あの瞬間、真辺はピアノなんか弾けちゃいけなかった。
 それは映画としても描こうとしたテーマの部分であるからこそ、
 真辺由宇というキャラクターの本質をぼやかしてしまったように思えた。

いなくなれ、群青

いなくなれ、群青

  • メディア: Prime Video

暴走特急(監督:ジェフ・マーフィー、主演:スティーヴン・セガール
 いわずと知れた名作ですね。
 とはいえセガール作品を見たのはたぶん初めてなんですが、
 とても面白かったです。昔の作品はシンプルに面白くていいですね。
 説得力のあるアクションは見応え抜群でした。

ドラマ

・クリミナルマインドシーズン4 EP10~26
 ギデオンがいなくなってからもういいかなと思いつつ、
 何だかんだ惰性で見てしまう。
 が、ギデオン役のマンディ・パティンキンじゃないけども、
 EP4のラストはかなりヘヴィでちょっと見るのが嫌になってきた。
 もう十二分に楽しませてもらったし、
 このシリーズはここで終わりでもいいかもなあ。

マンガ

ゴールデンカムイ22巻(作者:野田サトル
 一緒に旅していたメンツは結構散り散りになってしまって寂しいけど、
 相変わらず抜群に面白い。

・チェイサーゲーム1~4巻(原作:松山洋、作画:松島幸太朗
 Kindleで3巻まで無料だったから読んでみたら結構面白かったので購入。
 CC2社をモデルとしたゲームクリエイターの成長物語で、
 自主規制で締切変わらず要件変更とか、裏話(暴露話)は面白いが、
 主人公達の成長物語の方はよくいえば非常に少年誌的、
 悪くいえばちょっとありきたりな印象。
 とはいえ4巻で毒みたいなものが見えてきたので、
 それが物語にどう働きかけるのかが今後の見所になりそう。

チェイサーゲーム(1)

チェイサーゲーム(1)

東京トイボックス全2巻(作者:うめ)
 チェイサーゲームを購入したことが起因か、
 同じくゲーム業界を舞台にしたマンガでKindleからオススメされたので購入。
 チェイサーゲームと違って少年誌的なノリは皆無だが、
 色々癖のあるそれなりに大人なキャラ達の奮闘が魅力的で、
 個人的にはこっちの方が好み。が、短い……。

大東京トイボックス全10巻(作者:うめ)
 続編。おおお、面白いいぃぃぃぃ。
 新人ちゃんがきたことで若者の成長物語的要素も加わり、
 巻数が一気に増えて物語展開もぐっと深みを増してる!
 後半は話が重くなったり複雑になったりもするけど、
 芯の通った熱い物語でとてもエンタメしてる作品でした。
 今月一番の拾い物。Thank You, Kindle!!

・東京トイボクシーズ1巻(作者:うめ)
 おおお、面白いいぃぃぃぃ。
 世界観は東京トイボックスと繋がってますね。
 ただ続編ではないかな。結構がらりとキャラと物語は変わり、
 今回の題材はタイムリーなeスポーツ。これまた面白い! 続き気になる!

・スティーブズ全6巻(作者:うめ)
 スティーブ・ジョブズスティーブ・ウォズニアック
 あまりにも有名な二人を主人公としたアップル起業物語
 史実を基にしつつうまくフィクションアレンジされていて、
 本で読むのとはまた違ったジョブズ像でなかなか面白かった。

・南国トムソーヤ全3巻(作者:うめ)
 もはやこの作者様のただのファンと化してしまった疑惑。
 スティーブズを読み終えて手を出したのは南国日常系冒険譚。
 日々の中で垣間見える島の歴史、隠された秘密と大人達の動きに翻弄されながら、
 少年少女達が健やかに毒づきながら過ごす日常の物語。
 単純にこの人が作る物語性、キャラクター性が好きなんだと思う。
 モチーフはよくあるものかもしれないけど、
 とにかくじわじわとボルテージあげていくのがうまい。面白かった。

金田一37歳の事件簿7巻(原作:天樹征丸、作画:さとうふみや
 玲香ちゃん出てきたけどすぐ消えてった……。
 金田一が謎を解きたくない理由と未登場の美雪で引っ張りたいんだろうけど、
 引っ張れるほど事件(トリック)が面白くない感は拭えない。
 シリーズをずっと追ってきたので、最後まで読むだろうけど……。

奇子全3巻(作者:手塚治虫
 Kindleで安かったしライトめな手塚治虫しか読んだことがなかったので購入。
 高度経済成長期のいくつかの黒い事件が絡んでくるディープな作品。
 でもメインは、田舎独特の捻じれと利己主義から生まれ落ちた少女を巡る罪と罰の物語。  最終章、光のあった場所がとても印象的な作品でした。

奇子 1

奇子 1

ゲーム

ゼノブレイド ディフィニティブ・エディション(開発:モノリスソフト
 Wii版は色々あってクリアまでいけなかったので念願のクリア。
 リマスター版になってグラフィックが格段に綺麗になった、フィールド超綺麗。
 UIもかなり扱いやすくなり、総じて最後まで楽しくプレイ出来た。
 が、ボリュームが凄すぎてかなりお腹いっぱい。
 しばらく大作RPGはいいかな、と思わせる程とにかく広大なマップを走り回った。
 本編ストーリーよりその印象の方が圧倒的に強いなあ。

ダブルキャスト(開発:Production I.G
 ずっとやりたいと思っていたソフト。PSVITAをゲットしてついにプレイ。
 分岐が非常にプレイしにくいが、評判通りとても面白かった。
 いくつか考察サイトも見たけど、選択肢の重さが……なるほどすげえ、という感じ。
 それにしてもここまでシーンが全部動くと紙芝居なんて揶揄されることもなさそう。
 とはいえこれが出来たのはあの時代だからっていうのもあるのかなあ。
 今これをやるにはだいぶお金がかかりそうだし、
 上を納得させられるだけの売上見込がないと難しそう。
 でもまたこういう作品が出てきて欲しいと思うだけの魅力ある一品でした。

やるどらポータブル ダブルキャスト - PSP

やるどらポータブル ダブルキャスト - PSP

  • 発売日: 2005/07/28
  • メディア: Video Game

フリーゲーム

・Buddy Collection EP3(開発:なるとりっく)
 シリーズを追いかけ続けている作品ですが、ついにEP3きました。
 Switchからも出ていて、EP3以降は有料オンリーになるのかなと思っていたのですが、
 変わらずフリーで出してもらえることがありがたいやら申し訳ないやら。
 プロ顔負けのUI・システム・キャラ・ストーリーを誇る推理ADVの本作、
 今回も魅せてくれます。断絶された洋館を舞台としたデスゲーム!
 シチュエーションも毎度よくここまで凝れるなと感心するばかりで、
 徹底したエンターテイメント構造は本当にすごいですね、真似できない。  buddycollection.sakuraweb.com

本(小説)

・平浦ファミリズム(作者:遍柳一)
 このテーマは非常に難しい。ちょっと間違うとすぐ薄っぺらくなる。
 作者の思いや価値観は理解出来たが、物語を通して受け入れるのはちょっと難しかった。
 ただ、キャラの配置やキャラクター性、
 次々イベントが起きる展開力はさすが大賞受賞作といった印象。
 久しぶりにラノベ読んだけど、こういう作風が許容されていることは嬉しく思いました。

平浦ファミリズム (ガガガ文庫)

平浦ファミリズム (ガガガ文庫)

・小夏と麦の物語(作者:飛騨俊吾)
 少しだけ残酷さはあるものの、終始優しい物語。
 人間の視点と猫の視点がそれぞれあって、本当に丁寧に日常が描かれていく。
 それは人によってあまりにも穏やかでとても美しい物語かもしれないけど、
 自分には優しすぎてちょっぴり胸焼けするような読後感でした。

小夏と麦の物語 (双葉文庫)

小夏と麦の物語 (双葉文庫)

・一人称単数(作者:村上春樹
 相変わらずジャズと野球とセックスと哲学の話が詰まった短編集。
 正直意味不明な話もままあるのだが、それでもさらりと読ませる文体、
 不思議な心地よさのあるリズム感と比喩表現はやっぱりすごい。
 他の人がどこにも繋げられなさそうな物語をちゃんと着地させられるのも、
 それもひとつの才能なんだろうなあ。

一人称単数 (文春e-book)

一人称単数 (文春e-book)

・逆ソクラテス(作者:伊坂幸太郎
 まさに伊坂節、すごく計算されたエンターテイメント短編集!
 また、あとがきにもあったように子供を主人公にしている作品なので、
 非常に難しいところに挑んでいるというのに、
 きちんと伊坂幸太郎らしく面白いのはさすが。

逆ソクラテス (集英社文芸単行本)

逆ソクラテス (集英社文芸単行本)

本(小説以外)

・ゲームの企画書(1) どんな子供でも遊べなければならない
(作者:電ファミニコゲーマー編集部)
 プロもちゃんと数値上の確率じゃなくて認識としての確率になるようにしてるんだね。
 ウメハラさんの企画で見たSF2の制作秘話とかもそうだけど、
 結構肌感覚を大事にしてるってのがとても面白かった。

桜井政博のゲームについて思うこと 2015-2019(作者:桜井政博
 スマブラディレクターでお馴染みの桜井さんのファミ通コラム集。
 技術的なこともたまに入りつつ、全体を通してとにかくゲーム愛に溢れていた。
 こんなにハイクオリティなゲームが毎年いくつも発表されていることを
 できたら当たり前に思わないで欲しい、というメッセージをよく見かけたのが印象的。

桜井政博のゲームについて思うこと 2015-2019

桜井政博のゲームについて思うこと 2015-2019

桜井政博のゲームを作って思うこと(作者:桜井政博
 またまたスマブラディレクターでお馴染みの桜井さんの。
 この本はゲームクリエイター寄りの内容を集めて作られているので、
 バランスとかパルテナの鏡の作成秘話とかが読めて面白かったです。

【開発記】マサオさがし~ver.AE~

1.制作ゲームについて


ウディコンに投稿したマサオさがしの移植版を作成しました。 といっても完全移植ではなく、ベースはウディタ版のチャレンジモードになります。

RPGアツマールにてDL不要でPCからもスマホからも遊べます。

また、ニコニコ生放送でみんなで遊べるようにもなっているので、よかったらぜひ視聴者の方と一緒にプレイしてみてください。

game.nicovideo.jp

2.開発経緯


ウディタ版では、マサオさがしは一人で遊び、オンラインランキングを競うゲームでした。

それはそれで皆さんに遊んでいただき大変喜ばしかったのですが、ニコニコ生放送で遊べるニコニコ新市場のゲーム(つりっくまやパーフェクトバッティングなど)のように、みんなでわいわい遊べるのもいいよね、という話が出ており、いずれやるかなーと思いつつしばらく放置してました。

色々頑張り過ぎた結果なのか、作りたいゲームのネタとかは色々あるんですが、何だかやる気にになれない期間がしばらくあり、お互いちょっと休むかーとソローさんと相談してはや数ヶ月。ようやく軽いゲームなら作れそうな気分になってきたので、既に素材が揃っているマサオさがしをニコニコ生放送で遊べるようにしてみるか、と思ったのが先々週ぐらいのこと。

3.開発ツール「Akashic-Engine」


目的はニコニコ生放送で遊べるようにする、だったので、下記のガイドを参考に開発。

dwango.github.io

Akashic-Engineという開発ツールは聞いたことのないものだったし、言語が半分忘れかけてるJavaScriptだったので若干不安もありましたが、ガイド内容を見る限りマサオさがしレベルの実装ならそんなに難しくもなさそうだったのでトライしてみました。

1.Akashic-Engineのよかったところ

  • テストプレイがとても簡単(スクリプトを保存して画面をリロードすれば即時反映してくれる)
  • 公式リファレンスが充実してる
  • 圧倒的容量の軽さ(これまで触ってきた中で最も軽い)
  • ピクチャ表示のさせ方が単純でわかりやすい(Unityはわりと面倒だった)
  • コマンドひとつでアツマール用にもニコニコ新市場用にも出力可能
  • ランキング実装が超簡単(ランキング用テンプレートを使えば自分で実装する必要なし)

2.Akashic-Engineの微妙だったところ

  • 使用者数が少ないので出回ってる情報が少ない
  • 公式チュートリアルの充実度がもう少し欲しい(音量の変え方とか載せといて欲しい)
  • ツールが悪いわけじゃないが、ECMAScrpit2015追加機能は公式非推奨(古いブラウザにも対応するため)

総合的にみれば、非常に優秀な開発ツールでした。

特にブラウザ向けに簡単なゲームを作るのであれば、最低限のJavaScriptの知識があれば一番オススメかもです。アツマールにも投稿できますしね。

4.ウディタ版との違い


1.出現数

ウディタ版よりぐっと画面サイズが小さくなったので、7×5から6×4に減らしています。

2.初回5回のレベル

ウディタ版同様、レベルシンクは実装しているのですが、ウディタ版と違い、レベル1~5のステージが存在しません。なので、いきなりレベル5の難しいマサオくんが出てしまうと違いを見つけられず、遊び方が分からないかもしれない、という懸念がありました。そこで、初めてプレイする方でも直感的に遊び方がわかるよう、最初の5回まではレベル1、2、3、4、5が順番に出るようにしてあります。

3.難易度調整

基本はウディタ版とほぼ変わらないのですが、一部マサオくんだけ差異が際立つようにしたものがあります。ウディタ版より拡大率も小さくせざるを得なかったため、ウディタ版では気づくことのできた差異に全く気づけなくなったものがあり、ソローさんに調整してもらいました。

5.その他、頑張ったところ


1.BGMとSEの音量調整機能

公式リファレンスを頼りにaudio playerへのアクセス方法を見出し、それをスライダーに落とし込むのには若干苦労しました。

2.BGMとSEの音量をサーバーにセーブする

アツマールの公式APIを使っているのですが、JavaScriptの知識がある程度あることを前提としており、かつ動作確認がアツマール上でしか出来ないので結構苦労しました。アツマールに限定公開機能があったこと、容量がめちゃくちゃ軽いので再アップロードにほとんど時間がかからないことが救いでしたね。

3.リトライ機能

単純に実装方法がわからなかった。シーンを頭から再生し直す機能がないかなーとか、同じシーンを破棄⇒追加すればいいのかなとか色々試した結果、もっと単純でシンプルな解決方法に至りました。が、今でもそれが正しいリトライ機能の実装方法なのかは分からない……。

6.総評


Akashic-Engineでの開発、なかなか楽しかったです。今後もミニゲーム系のゲームを作るなら使っていきたいですね。

無事、目的を果たすことも出来たので満足です。唯一、ニコニコ生放送時に、配信者と視聴者が同じランダム結果になるというAkashic-Engineの特殊なランダム生成があるのですが、それだけはテストプレイで確認出来ていないので、ぶっつけ本番、どうなるやら不安半分楽しみ半分です。

まだまだエウレカの時のような大規模開発をするだけの気力はない状態ですが、またエネルギーが回復した頃には、こそこそとゲーム開発を楽しんでいきたいなと思います。

それでは改めて、プレイしてくださった方々、
ありがとうございました!

【感想(小説)】魔術士オーフェンはぐれ旅 プレ編1

舞台版も見て、チャイルドマン教室の面々も見知った感覚になってきたので手を出してみたプレオーフェン
魔術師じゃなくて魔術士だからね。間違えるとブチギレる友人がいるので変換に気を遣う今日この頃。

前半はかなり往年のライトノベル感がすごくて文体も軽めなんですが(往年のライトノベルなので当たり前ですが)、中盤からエンハウやベティに繋がるような重厚さと哲学のようなものが滲みだしてきて、自分は中盤以降の方が楽しめました。特にキリランシェロVSアザリー、キリランシェロVSレティシャはそれぞれの関係性の変化も合わせて面白かったですし、ハーティアとブラックタイガーのエピソードも強さに対する彼の価値観が非常に独特で好きでした。

これらのエピソードを見ると改めて、第一巻のストーリーの重さみたいなものを感じますね。

ちなみに秋田禎信先生の作品で最初に読んだのは「シャンク!!ザ・レイトストーリー」で、気に入っている作品は「ベティ・ザ・キッド」と「ハルコナ」です。
秋田先生はそういう意味だと色んな作品を書かれているので、ジャンルの幅が広いですね。

このまま後編にいってもいいんですが、自分は本編を最後まで読めてない身なので、友人の薦めに従ってきっちり本編読み終えてからにしようかなあとも思ってます。いやまあそれが普通で、なぜ突然プレ編に手を出したんだという話でもあるとは思うんですが、舞台版見たから普通に楽しめるかなというのもあり、本編はかなり長大なので手を出すのに勇気がいるというのもあり、まあそんな感じです。

舞台版を観なかったら手を出すことはなかったかもしれません。
それだけ舞台版の魅力がすごかったということですね。
ご興味のある方はぜひDVDをご購入下さい(ステマ)。