【感想(映画)】キャプテン・マーベル

キャプテン・マーベル (字幕版)

キャプテン・マーベル (字幕版)

  • 発売日: 2019/05/17
  • メディア: Prime Video

アベンジャーズシリーズとして見る分には面白いが、本作単品で見るには今ひとつ魅力に欠けるかもしれない。

というのも、主人公は記憶を失っており、その記憶の価値を知らない。だから結果的に記憶を追いかけていくようなストーリー構成の中で、そんなに感情移入出来る余地がないように感じる。その構成自体が悪いという訳ではないのだが、それで物語を引っ張るのであれば記憶に対する付加価値がもう少しあってもよかったのではないか、という感じ。

本作は銀河を舞台にしたスケール大きめの話であり、地球という存在も結果論的に舞台になっただけで、地球でなければいけない理由は特にない。そういう点でも遠い異国の話というか、物語にぐっと引き寄せる力に欠ける印象は否めない。

映像美でいえばドクター・ストレンジが凄すぎたし、殺陣でいえばキャプテン・アメリカが魅力的過ぎた。SF的戦闘シーンもスターウォーズとかを彷彿とさせる伝統的なハリウッド演出という感じで、この物語における面白さの独立性が低いという点で、悪くはないんだけどぱっとしない、というのが正直な感想。

あとこれはめちゃくちゃ個人的な話になるが……。
作中にとある役回りで猫が出てくるのだが、なぜ猫でなければならないのか……犬ではだめなのか?
創作において何故か猫は不遇の立ち位置に置かれることが多いように感じる。カヲル君には首を絞められ、ヴェーネには頭を叩き潰され、本作では〇〇な扱いであり……いやラストの意図があるから今回は猫でなければならないんだろうけど、一猫好きとして日々危機感を募らせる今日この頃。

猫には毎日ぐーたらハッピーに暮らしていただきたいと切に願うばかりである。